第2群原子力施設の安全追加評価(ECS):
事業者の報告書がASNに提出される
パリ発、2012年9月26日
プレスコミュニケ
EDF(解体中の原子炉について)、CEA、Areva/FBFC、Iter、Cis bio Internationalは、ECSのスケジュールに則り、ASNから優先度が低いと判定された22の原子力施設について2012年9月15日を目途にそれぞれの報告書を提出した。この取り組みは、最優先の指定を受けた79の原子力施設を対象に2011年に実施された取り組みに続くものである。
福島第一原子力発電所で発生した事故を受けフランスで計画された安全追加評価(ECS)の取組みは、地震、洪水、電源喪失、冷却喪失リスク或いはこうした事態の併発リスクに対して原子力施設が備えている現行基準を上回る安全余裕を評価することである。この取組みはまた、シビアアクシデント後の危機管理対策の審査も狙いとしている。
2011年の79の最優先指定施設(EDFの58基の発電炉、フラマンビルで建設中のEPR、Arevaの燃料サイクル施設やCEAの一部の研究施設をはじめとするその他20の施設)の審査に続いて、取組みは22の施設、特にEDFの解体中の原子炉、CEAの研究施設、ITER熱核融合施設、ロマンFBFCサイトのCerca工場、サクレーCis bio社の医療用放射性元素製造工場等を対象に2012年も継続している。カダラッシュ及びマルクールサイトのサポート機能も評価に含まれている。
ECSの実施を命じた2011年5月5日のASN決定に従って、原子力事業者はこれら22の施設に関する報告書を2012年9月15日までに提出した。
報告書は、ASNがその技術支援機関である放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)の助けを借りて分析することになっている。ラボ・工場専門家常設グループ(GPU)と原子炉専門家常設グループ(GPR)の招集は2013年中ごろに予定されている。
ASNは、2012年1月から9月までの間に福島の事故と関係するテーマで、これらの施設を対象とした17回の重点検査キャンペーンを展開した。2011年の38回の重点検査を補足するこれらの検査は、機器や事業者の組織体制の既存安全基準適合性についてその場で検査することを目的としていた。
ASNは、2011年及び2012年、合計すると解体中の原子炉を含むLUDO(ラボ、工場、解体中の施設、廃棄物処理、貯蔵又は処分施設)に関する36回の重点検査、発電用原子炉に関する19回の重点検査を実施した。これらの検査を通じて、施設の一般的状況には問題がないものの、数件の違反が一部のサイトに存在することが明らかになった。検査の中でASNの検査官が出した要求事項は全て、事業者に送られた事後書簡に記されており、ASNのサイトwww.asn.frで閲覧できる。
ASNは、報告書の分析や検査から得られた内容を踏まえ、22の施設に関する決定を下すことになる。
残りの原子力施設、即ち重要度の低い約35の施設については、場合によっては繰り上げ実施される安全再評の枠内で福島の事故経験のフィードバックが考慮される。
更に詳しい情報については:
2012年9月15日に事業者から提出された報告書:
AREVA
· ロマンサイト
o FBFC − CERCA工場(INB 63)
CEA
· カダラッシュサイト
o Rapsodie(INB 25)
o MCMF(INB 53)
o LECA(INB 55)
o CHICADE(INB 156)
o CABRI(INB 24)
o PEGASE(INB 22)
o 貯蔵施設(INB 56)
o サイトのサポート機能
· サクレイサイト
o Orphée(INB 101)
· マルクールサイト
o Alalante(INB 148)
o サイトのサポート機能
EDF
フランス電力の解体中施設
· クレイマルビルサイト
o TNAを含むス−パーフェニックス(INB 91)
o APEC(INB 141)
· ビュジェイ原子力発電所サイト
o ビュジェイ1号機(INB 45)
· シノン原子力発電所サイト
o シノンA1号機(INB 133)
o シノンA2号機(INB 153)
o シノンA3号機(INB 161)
· サン・ローラン原子力発電所サイト
o サン・ローランA1号機(INB 461)
o サン・ローランA2号機(INB 46)
· ショー原子力発電所サイト
o ショーA(INB 163)
· ブルンニリスサイト
o モン・ダレー− EL4-D(INB 162)
その他の事業者
· CIS bio International社が操業する施設
サクレイサイト
o CIS bio工場(INB 29)
· ITER機構が計画している施設
カダラッシュサイト
o ITER
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