有限会社アール・エス・シー企画 フランス語はじめヨーロッパ言語など科学技術専門の翻訳会社 -- ASN(原子力安全機関)がシノン原子力発電所のレビュー検査を実施(公開日:2013年6月10日)
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レビュー検査:ASNはシノン・サイトのパフォーマンスについて、運転の厳格性の面で
期待したほどの成果が上がっていないと評価する
パリ発、2013610
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ASNは、2012108日から14日まで、シノン原子力発電所でレビュー検査を実施し、その結果を記した事後書簡を事業者に送付した。14名のASN検査官が原子力安全のマネジメント、施設の運転及び操作の厳格性をテーマにこの検査を行った。2009年以降EDFの他の原子力発電所に比べてシノン原子力発電所は安全及び放射線防護のパフォーマンスで遅れをとっていることから、このレビュー検査*1は発電所の運転厳格性計画の効果を評価するのが目的であった*2
2010年の半ばから、シノン原子力発電所の管理陣は、発電所の運転の厳格性を改善し、2015年までにEDFが保有する全原子力発電所の平均レベルまで引き上げることを目指す行動計画を導入している。この行動計画は、201012月、シノン・サイト並びにEDFの管理陣からASNの総局に提示された。これを受け、ASNは、関係施設のレビュー検査を2012年秋に実施し、行動計画導入の成果について詳細な報告書を作成すること、またこの行動計画の効果を検証してサイトの安全パフォーマンスを持続的に改善していくことを決定していた。
このレビュー検査で検査官が特に着目したのはサイトの安全マネジメント、安全基準の遵守状況、経験フィードバックの考慮である。検査官は、運転厳格性計画の展開にサイトのあらゆる階層から多数の人員が投入されたこと、また職員による安全基準の適用面で前進が見られることを確認した。しかしながら、ASNの評価に依れば、サイトのパフォーマンスが運転の厳格性の面でASNの期待を十分には満たしておらず、次の2つのテーマについて優先的に取り組む必要がある。即ち、独立した安全関連部門*3と発見された違反の解析である。前者についてはサイトの管理陣が独立した安全関連部門の意見を十分に考慮すべきであり、後者については更に厳格な解析を実施すべきである。
ASN2014年の初めに検査を実施し、201324日付検査事後書簡に記された要求に対して事業者が講じた是正措置の進捗状態を検証する予定である。
ASNとロシアの安全規制機関(Rostekhnadzori)との間で2011年に交わされた提携協定に基づき、ASNの検査チームにはロシア安全規制機関の5名の職員がオブザーバとして同行した。
詳細について:
·         201324日付検査事後書を閲覧する
*1レビュー検査とは、10数回の通常検査に相当する検査を1週間で実施する検査である。ASNは監督対象サイトで年に1回ないし2回のレビュー検査を実施している。
*3施設の安全状態に関するリアルタイム又は間をおいた検証は「独立した安全関連部門」の有資格組織によって実施される。この組織は、施設の運転員及び保守要員の意見と自分の意見を突き合わせる安全技術者を主体に構成される。
 
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