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地層処分産業センター(Cigéo)計画の閉鎖工作物に関する
IRSN
報告書の総括
公開日:20141029
201471日、IRSNは、高レベル(HA)放射性廃棄物及び長寿命中レベル(MAVL)放射性廃棄物の深地層処分(Cigéo)計画の閉鎖工作物に関するAndraの書類の評価結果を廃棄物専門家常設グループ(GPD)に提出した。
閉鎖工作物(坑内-坑外連絡部及び坑道の密閉工、処分セルのプラグ)は3つの役割を担っている。すなわち、処分施設内における水の循環の阻止、放射性物質及び有毒物質の放出の制限、そしてこれらの物質の移行を遅らせて低減することである。IRSNは、閉鎖工作物がその役割を果たすために設定されている性能目標の妥当性及び閉鎖手段の設計で採用されたオプションを審査した。また、これらの工作物が被る可能性のある擾乱の影響についても評価した。
IRSNとしては、坑内-坑外連絡部(縦坑及び斜坑)の密閉工については目標とする透過性が達成可能と判断したが、実物大試験での確認が必要であると見ている。更に、処分施設の全体設計は、地上-坑内連絡部の密閉工の1箇所ないし数箇所に不具合があっても、これを取り繕うことに寄与できるようになっている。したがって、IRSNは、2015年に提出される予定の「安全オプション書類」の中で、採用した設計が工作物からの長期的な放出を低減するという目標から見て最適化されていることを証明するようAndraに勧告した。
連絡坑道又は処分セルの密閉工に関して、IRSNでは、地上-坑内連絡部を閉塞する密閉工に不具合があった場合に坑口で放射能濃度が長期的に上昇する事態を(『ホット』ポイントの発生を)回避するためには、目標とする透過性が十分でないと判定した。IRSNは、この目標が主に工作物の隔壁損傷区域の透過性に由来していると見ており、したがってこの透過性の低減を目指すあらゆる研究を実施する必要があると判断した。
HA処分セルのプラグに関して、Andraは、通常状況時、その透水性が処分施設内の水の循環の阻止という本来の機能にほとんど影響しないと判断し、プラグを設置する際、インサートと呼ばれる金属ライナー部をその場に放置することを採用している。IRSNは、Andra2009年から予定してきたこの設計オプションを現段階では問題視しなかったが、貫入を含めた通常外状況での妥当性の証明を提供すべきであると考えている。
更に、IRSNは、処分施設の様々な段階で発生すると思われる擾乱に起因する閉鎖工作物の変化に関する分析評価を強化するための追加調査及び試験が必要であると判断した。
最後に、IRSNは、閉鎖工作物(処分セルのプラグ、密閉工)の施工後は廃棄体の回収作業がより複雑となり、これらの作業を実験で検証することが必要事項として残されると見ている。
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