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放射性廃棄物深地層処分プロジェクト、Cigéo
ビュール付近の地熱ポテンシャルを「非例外的」と見なす理由
公開日:201568
地方情報・監視委員会(Clis)は、Cigéoプロジェクトの選定サイト地下の地熱ポテンシャルに関する専門家評価を受け2014年末に提出された意見書について、放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)にコメントを要求した。
IRSNは、ムーズ県とオート=マルヌ県の境界に位置するビュールの地方情報・監視委員会に対して(Clis)、Cigéoプロジェクトの選定サイト周辺の地熱ポテンシャルに関する専門家評価について自らの見解を述べた。この会合は、ビュール直下の「例外的」地熱資源の存在をめぐる論争を受けて実施された。
2006年の法律に依れば、長寿命高・中レベル(HA-MAVL)放射性廃棄物の深地層処分はこの種の廃棄物の管理にとって基準となる解決策である。
周辺住民を長期的に防護するための判定基準
この処分施設の設計、施工を担当する放射性廃棄物管理機関(Andra)は、原子力安全機関(ASN)が決定した判定基準全体を遵守しなければならない。
これらの判定基準の一つが、地下資源の点で「例外的」利益を提供しそうな地域を避けるよう求めている。したがって、IRSNはこの基準が遵守されていることを証明するため、Andraから提出されたデータの専門評価を実施した。
発表の席で、IRSNは、Andraが特定した地下2,000 m付近の(60℃から90℃の範囲の)低エネルギー地熱資源の存在をはっきりと認めた。また、地下2,200 mの先に位置する地層は(100℃を超える)中・高エネルギーの地熱ポテンシャルを持っている可能性があるものの、データ不足からその存在を確認できない。
「例外的」と見なすことができない地熱ポテンシャル
IRSNでは、これらの地層の地熱ポテンシャルは「例外的」であると見なすことができないと評価している。IRSNは、地理学的に広大で、より明確に立証され、開発もより容易な幾つかの地層がパリ盆地全体に存在することを力説した。
しかしながら、IRSNは、HA-MAVL放射性廃棄物処分施設に求められる数10万年に及ぶ閉じ込め要件を考慮し、掘削による貫入の仮説は排除できず、Andraが安全書類で考慮する必要があると判断する。
 
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