IRSN(原子力安全・放射線防護研究所)の情報誌「Repères」第11号、2011年11月発行
Alain Rannou、放射線防護専門家、IRSN科学顧問
基準の制定方法
放射線防護は、電離放射線を浴びる恐れのある人及び環境の適切な防護レベルの確保を第一の目的としている。このためには、「防護基準」、即ちしっかりと確立した科学技術知識、経験のフィードバック、更に様々な関係者が共有する重要な判断をベースとする規則や手順全体に基づいていなければならない。こうした基準は常に国際レベルで制定され、その後、国内事情に適応化するための移植作業を経てフランスの法律に組み込まれてきた。「基本基準」指針96/29/Euratomeの改正案が欧州委員会で承認され、移植作業が今まさに始まろうとしているこの時点で、この特集はこれらの基準がどのようにして制定されるかを、そしてこのプロセスの中でIRSNがどのような役割を果たすかを示している。
目次
−ハイライト
原子力作業員のより良いモニタリングを行うためのソフトウェア−放射線治療の安全性を向上する方策− IRSNが原子力施設の頑強さ評価を行う− Extrema:環境放出のその後を理解する−火災基準、リスク評価の利用法
−出来事&展望
福島以降、日本からの輸入品の監視を強化
−討論
地震リスク、不測の事態にどのように備えるか
−海外ニュース
事故後の緊急事態をめぐる多面的考察
−社会に向って
福島:在日フランス人とフランス企業の側に立って
−課題と戦略
人的ファクタと組織に関するファクタ:研究拠点が乗り出す
−ガバナンス
安全対話を中心とする専門家評価
特集記事
国際レベルから国内レベルへ:放射線防護基準の制定
|